医学部か、生命系の他学部かで迷っている人へ②
①がまだの方はぜひこちらから。
前回からの続きで〜す。
ブログで読むにはちょっと重い内容かもしれないけど、真面目に書いてます。
高校三年・秋:薬学部という選択肢
医学部志望ということで国立医大を目指して4月から受験勉強を続けてきて、半年が経ち結果が出始めた頃。
薬学部に「薬科学科、創薬学科」という学科が存在することを知りました。
薬学って化学に近いけど物理も生物も勉強できるし、万が一途中で生物より化学が好きだとわかっても、方向転換できるよなと思い親に話してみると、
「薬学部!?あんた男なのに薬剤師なんてなってどうすんの!?」
と一蹴されたので薬剤師になるのではなく研究者になる学科なのだと説明したところ
「薬学部行くのに薬剤師の資格取らないの?そんなのダメ、薬学部の意味ないじゃない!あんたは医学部に行くんでしょ?」
と完膚なきまでに否定され、薬学部という選択肢は消え去ったのでした・・・
センター試験後:まさかの迷い
センター試験を終え、国立医大のボーダーと言われる9割には惜しくも到達できなかったものの、元々センターの配点が低い大学だったのでまあそのまま国立医大に出願しようか、という話になっていましたが、僕の机の上には前期試験用の願書が2つ。
医大と、もう一つは東大でした。
色んな言葉がぐるぐる回りました。
本当に医学部でいいの?
医学部で研究とは言っても、実際に研究ちゃんとしてるのは東大、阪大、京大くらいだよ?
患者さんの命と向き合う気がないのに、医師免許の枠を一人減らしちゃっていいの?
国立医学部目指してきたから、東大理科二類も判定悪くないよ?
センターの延長、教養だって言い訳しながら、高校の東大・京大国語記述対策授業を一年間取ってきたよね?
この程度の覚悟で、臨床実習乗り切れる?
・・・でも結局、変える勇気はありませんでした。
そんな迷いもあるわけで、直前期はなかなか集中できませんでした。
そのまま医学部に出願し、結果として落ちました。
浪人時の詳しいことはまた後日書こうと思いますが、この後僕は浪人し、薬学部、理学部、農学部に志望を変更して翌年薬学部の薬科学科に進学しました。
高校生のみなさんに伝えたいこと
医学部を志望する皆さんは、
①患者さんと向き合いたくて、医者になりたい
②お金や地位が欲しくて、医者になりたい
③偏差値が高いから、なんとなく医学部
④医者にはなりたくないが、実家が開業医で後を継がないといけない
⑤生命科学が好きだから、なんとなく
だいたいこの5パターンの動機に分類できるかと思います。
①②の人は、そのまま突き進んでいってください。
④の人は辛いとは思いますが、両親に自分の真意をきちんと伝えた上で話し合い、結果として医学部を目指すとしても納得した上で目指すのがいいと思います。
③の人は自分がこれだと熱を持って臨めるものを探してください。もしないのであれば、大学に入ってから探すつもりで、特に偏差値が高いのであれば東大のような教養学部のある大学で学ぶことをオススメします。
⑤医学部は確かに生命科学を学ぶ場ではありますが、あくまでも最終的な目標は臨床医や研究医の輩出です。患者さんと向き合いたいのか、純粋に生命科学を探求したいのかをよく考えて、他の進路も一度検討してほしいと思います。
結局一番大事なことは、
自分で情熱を傾けることのできる、正しいと信じられる道を選ぶこと
です。
自分の選ぶ道を信じられないと、どうしても情熱を傾けることができず、効率が下がり、伸び悩みます。
勉強時間は多いのになかなか熱中できない、手応えが感じられない場合には、「情熱は足りているか?」と自問自答してみてください。
皆さんが僕と同じ過ちを犯さず、自分の信じることのできる進路へ向けて突き進むことができることを祈っています。
もし高校生から何か相談があれば、コメント欄で可能な範囲でお答えします。
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